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2013年3月13日水曜日

UFC 158: St-Pierre vs. Diaz 予想

Welterweight Georges St-Pierre vs. Nick Diaz
 因縁の対決とでもいうべきか,元ストライクフォースの王者ニック・ディアズと,UFCで長年の無敵王者GSPとの待ちに待った対決である。
 ディアズには蹴りもあるし,寝技は立派にブラジリアン柔術の黒帯である。ひとつひとつの攻撃を見れば決してGSPに見劣りはしない。そして彼のなによりの武器はタフネスさだろう。相手が出るのにあわせるように自分も出て,とにかく相打ちを狙ってくる。お互いに足を止めてサンドバッグを撃ち合うようなパンチの交換をしていれば,当然それはディアズが有利な展開になるだろう。
 しかしGSPはサンドバッグではない。上下の技から技へのつながりの速さとスムーズさ,そしてどこから攻撃が飛んで来るかわからないという攻めの持ち駒が多彩さにおいてGSPは格闘界でずば抜けてる。とくに彼の得意とするスーパーマン・パンチはフェイントのタメが長く右が来るか左から来るか最後の最後までわからない。相手との距離の出入りの速さではディアズを圧倒するだろうし,グラウンドでもGSPの方がうまいだろう。

 以上のことを私なりに考えてみるに,総合力とトータルバランスで満点のGSPが勝つべくして勝つ試合になるだろうとおもわれ,ディアズはコンディット戦以上に苦戦してフラストレーションの溜まる試合になるのではなかろうか。ディアズが勝つとしたら,積年の因縁と意地でGSPが足を止めてディアズの打ち合いに応じたときかと思われる。
 ディアズは負けた腹いせに 「格闘なんか,やめた」 とか言わないで,またいろんな相手と試合をしてほしい。


Welterweight Carlos Condit vs. Johny Hendricks
 メインよりもこちらのセミファイナルの方が興味がある。 
 試合運びのうまさと多彩な蹴をもつコンディットはこないだGSPとすごく良い試合をしていた。
 一方,ヘンドリクスの華々しい戦績を振り返るに,豪快な一発が当たって早い回に試合を終らせてしまったというのが多く,実際どれくらい “強い” のか,まだいまひとつよくわからない。強いのはわかるのだけども,相手が一流の試合巧者で自分の打撃が誤魔化されたとき,そこからどう突破口を切り開けるかなど,まだまだ未知数な点が多い。

 コンディットが巧みに試合の主導権を握り,ヘンドリクスのタイトル挑戦はまたしばらくおあずけ,ということも十分考えられる。
 逆にヘンドリクスがコンディットをも蹴散らす勢いであれば,そのままGSPをも圧倒するかもしれない。しかし野球でも格闘でも一発への期待ほどアテにならないものはない,ということは周知のとおりである。


Welterweight Jake Ellenberger vs. Nate Marquardt
  打撃力のあるエレンバーガーが,ベテランのマーコートとぶつかる。これは楽しみな一戦。

 マーコートはストライクフォース最終日でふがいないメイン・イベントを演じていたが,ああいう試合を観せられるとがぜんエレンバーガーを応援したくなる。どちらが勝つにしても,ここは豪快に一発で決めて欲しいところ。


Middleweight Chris Camozzi vs. Nick Ring
 カルガリーのニック・リングの唯一の敗けはティム・ボウチによるものだが,ずば抜けて強いという感じの選手ではない。日本の福田力にも微妙な判定で勝ってる。

  つまらない試合になればニック・リングが勝つかもしれないが,私としては26歳のカモジの方に期待したい。


Featherweight Darren Elkins vs. Antonio Carvalho
 松涛館空手と柔術で黒帯をもつカルヴァロは多彩な蹴り技が特徴的な選手だ。日本の日沖選手にも判定勝ちをしたことがある。が,攻めにおいてやや慎重すぎるところもある。
 一方のエルケンスは,右のクロスをいいタイミングで入れてきたりする。この試合おそらく打撃の応酬になるのでは。


Welterweight Dan Miller vs. Jordan Mein
 弱冠23歳にして既に三十戦を超える戦歴(26勝8敗)をもつミエンと,いわゆるウェルター中堅どころのダン・ミラー(14勝6敗)の対戦。
 このジョーダン・ミエンという選手は,長い四肢を生かして距離をとって打撃をタイミングよくコツコツ当ててくるタイプであるが,さほどの爆発力や上手さをもった選手というわけではなさそうだ。これまでさほど強い相手と闘っていない。その点においてこの試合は,ミエンの力量を測る上で格好の力試しといったところか。

 この試合に勝った方が上位へ抜け出る道が拓けるといったところであるが,私は一通りの一流選手相手に判定まで持ち込んでいるダン・ミラーが無難に勝つだろうとおもう。


Lightweight Daron Cruickshank vs. John Makdessi
  松濤館空手の黒帯のマクデッシは打撃技術が高い。また眼もよく頭をよく動かして相手の打撃を上手にかわす。しかし,技術にこだわりポンポン当てるだけで,相手をノックアウトしてやろう,という執念があまり感じられない。
 一方のクルックシャンクは学生レスラーでもあり,テコンドーの達人であり,キックによるノックアウトもある面白い選手。

 前座ながらかなり面白い試合になるのではないか。

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