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ツィッタ―始めました。
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2017年12月25日月曜日

UFC 219: Cyborg vs. Holm 予想

Women's Featherweight Cris Cyborg vs. Holly Holm
 サイボーグがこれまで二流の選手としか対戦したことがなかったことをおもうと、私は牧師の娘のチアリーダーことホーリー・ホームがけっこういい試合するんじゃないかとおもう。ホームのツラを見ればわかるがこの選手はいかにも内向的な負けん気のつよい選手である。著名選手が相手だと徹底的に弱点を研究してくるだろう。アバカーキのセコンド陣営も優秀でかなり入念に研究して試合に臨んでくるることはまちがいない。
 またホームはキックボクシングあがりの選手であるだけに打撃に対する防御感覚は女子格闘ではピカイチなのではないかとおもう。サイボーグというハードパンチャー相手に下がることは禁物であることは百も承知であろうからして、試合の序盤はどっしり構えて撃ち合いに応じ絶対に下がらない姿勢をみせるであろう。しかし本命としての攻めはリーチを活かした出鼻への速いジャブワンツーをを狙っていくのではないか。長いリーチだけでなく多彩な蹴りもある。フットワークも軽快である。サイボーグはこれまでとは勝手が違い攻めあぐねるのではなかろうか。

 私はホーリー・ホーム予想。
 KOもありうるのではないか


Lightweight Khabib Nurmagomedov vs. Edson Barboza
 バルボザの強打はツボに入ればアレだが、寝かされるとからっきしである。一方のヌルマゴメドフは相手の打撃をごまかすのが実にうまく、組めばサンボが圧倒的につよい。マッグレガを倒す候補としても筆頭に来るのではなかろうか。ただブランクがどれだけ影響するかが問題だろう。

 私はヌルマゴメドフによる絞め技一本予想。


Welterweight Carlos Condit vs. Neil Magny
 コンディットよりもさらに長い手足をもつマグニーだが、打撃に力づよさがあまり感じられず、私にはどうもこの選手のよさがよくわからない。

 コンディットが勝つとおもう。

2017年12月2日土曜日

UFC 218: Holloway vs. Aldo 2 予想

Featherweight Max Holloway vs. José Aldo
 エドガーの怪我でこの両者の再戦ということになったわけだが、マッグレガの一発でやられただけで「基本的には無敵」とおもわれていたアルドーが前回ホラウェイに完全にやられてしまったことは記憶につよくのこっているし、本人の内面にもしっかりと尾を引いているとおもう。前回アルドーがキックをあまり多用しなかったことを指摘されているが、それもどうであろう。ホラウェイは大胆に踏み込んでくるし、どんどんプレッシャーをかけてくるだろう。勝手なもので前回の敗戦を見てしまうと、アルドーが勝つのは難しいのではないか、という気がどうしてもしてしまう。
 前回では初回はアルドーの反応が良く、いいタイミングでカウンターを当てていたし、一見ホラウェイは成す術あらず、という表情をしていた。ところが二回以降にまるで息切れするように下降して、ホラウェイの前進を止められなくなった。やはり試合が長引けばホラウェイがあきらかに有利になるのではないか。

 ホラウェイ予想。
 そしてFOTN 予想。

Heavyweight Alistair Overeem vs. Francis Ngannou
 技術的にはアリスターは申し分ないものをもっているが、相手が堰をこえるように出てくるととたんに弱気になるという欠点がある。彼は競った泥仕合というものができない。
 一方、とてつもない貧困から文字通り拳ひとつで勝ち上がったきてたガノーは、このチャンスをなんとしてでもモノにしたいところだろうし、勝機は大いにあるとおもう。近頃はどういう工夫なのか左手を前にかかげるように構えるが、もともとボクサーで左のジャブは速い。パンチ力は世界一ということだ。上背もリーチもアリスターを上回る。この手の怪物にはアリスターはめっぽう弱い。

 ンガノによるノックアウト予想。
 アリスターは負け方によってはこれで下降を始めるのではないか。


Flyweight Henry Cejudo vs. Sergio Pettis
 これも楽しみな一戦。
 こないだセフードはカラテマンのような腰を沈めた半身の構えで力のこもったパンチを出して、魅せる試合をしていた。さてそれがペティス弟に通用するであろうか。セフードは見事なカウンターでヘイスを沈めていたが、セルジオは矢吹ばりのトリプルクロスでモラガを沈めている。立ち技打撃戦をすればセルジオの方に分があるように感じる。
 問題はレスリングだろう。セフードは勝ちたいならば当然テイクダウンを狙ってこなくてはならないとおもうが、しかしセフードが組んで寝技でいい攻めをしたか、というと、さほど印象として強く記憶に残っていない。案外組んでも若いセルジオが粘るんじゃないかという気もする。こないだのセフードはたしかにすばらしい攻めをしていたが、試合ごのに波があるのも否めない。むしろセルジオの方が試合のたびに着実に成長している感がある。

 よってセルジオ予想 by 判定。


Lightweight Eddie Alvarez vs. Justin Gaethje
 相手の骨を叩き折らんばかりにバスンバスンと強打をねじ込んでくるゲイジーであるが、攻めは雑である。これでは上位は無理だろうとおもいきや、前回マイケル・ジョンソンを屠っているから驚きだ。この男も全米代表のレスラーであったことから、組めばアルヴァレズが絶対有利というわけでもなさそうだ。
 強打ほどアテにならないものはないというが、アルヴァレズは必ずしも打撃への反応がよい方でもないことを考えると、この試合、難しいのではないか。

 ゲイジー予想 by KO。


Women's Strawweight Tecia Torres vs. Michelle Waterson
 テレサテン似で私ごのみなマスター♡やいやいことミシェールさまの登場であるが、ヴァンザントを強引な首投げで倒して絞めた力強さは印象ぶかいが、研ナオコには完敗している。この人はセミヌード写真を出したりとか、なにかとスター気質の高い選手だが、さてテシアに勝てるだろうか。


 予想はわからない。
 ただ単にマスター♡やいやいさまのことを言及したくて書いてみた。


Lightweight Charles Oliveira vs. Paul Felder
 四肢が長く顎のとんがって天パのチンピラヅラしたオリヴィエラであるが、頑丈なフェルダーに打撃で打ち勝てるとは考えにくい。オリヴィエラが倒せるとしたら組んで背後をとったりできればだとおもうが、フェルダーは意外と相撲もつよく、攻めあぐねるのではなかろうか。

 判定でフェルダー予想。


Welterweight Alex Oliveira vs. Yancy Medeiros
 29歳とはおもえぬ老けヅラしたカウボーイだが、このところ連戦連勝している印象。ただし感情的になり後味の悪い試合も多い。左手を下げて対峙するカウボーイとは対照的にメデイロはガードを高くかかげて体重を後ろに残したスタンスであるが、反応が良かったり悪かったりする印象で、どうも気運が読めない。どちらも中堅といったかんじで、こういう試合は私には予想が難しい

 というわけで予想は、わからない。


その他の試合:
Lightweight David Teymur vs. Drakkar Klose
Women's Strawweight Felice Herrig vs. Cortney Casey
Welterweight Abdul Razak Alhassan vs. Sabah Homasi
Light Heavyweight Jeremy Kimball vs. Dominick Reyes
Heavyweight Justin Willis vs. Allen Crowder
Women's Strawweight Amanda Cooper vs. Angela Magaña

2017年11月23日木曜日

UFC Fight Night: Bisping vs. Gastelum 予想

Middleweight Michael Bisping vs. Kelvin Gastelum
 小柄ながらぐりぐり前へ出てくるレスラーのガステラムにはビスピンは大いに苦戦するであろうとおもう。ガステラムは何度もテイクダウンを決めるであろうし、終始攻勢で試合ができるのではなかろうか。ただ胴がみじかいためになかなかフィニッシュはできないのではないか。が、それでもガステラムが圧倒するとおもう。ビスピン自慢の心肺能力だが、ガステラムも負けていない。

 ガステラムによる TKO 予想。


Welterweight Li Jingliang vs. Zak Ottow
 中村を背負ったまま失神した李景亮は根性のある面白い選手で、どんどん前へでてゆくガッツ石松的風貌の選手、アジア勢では私のもっとも好きな選手の一人である。対するオッ父ゥはというと打撃も柔術も玄人であるが、過去三試合とも割れた判定であり、この試合こそはっきりと決着をつけたいところだろう。おそらく両者とも積極的に前に出て打ち合うであろうことが予想される。打ち合いでつよいのは李ではなかろうか。
 
 私は判定で李景亮予想。


Featherweight Wang Guan vs. Alex Caceres
 さすが中国、人口を抱えているだけあっていい選手がごろごろと在野に転がっているという印象。四肢が長く、魅せる格闘としての質においても日本よりも全体的に高いようにおもう。
 そしてこの王冠という選手、右のストレートの一発、あるいは左のフックの一発で相手を初回に倒した映像を見たが、なかなか面白い天性のストライカーという印象である。欠点は寝技だろう。いちおう踏ん張るが、わりところころ倒されるかんじである。
 対するブルース・リロイはガガンボのように体が柔らかく、強打をごまかすのがうまい。一応UFCでは百戦錬磨である。さてグァンにリロイが倒せるかどうか。ある意味この試合がいちばんおもしろい試合になるのではないかという気がする。

 私は王冠がいいパンチを当ててリロイを倒すことに期待したい。
 王予想 by TKO。
 

Welterweight Muslim Salikhov vs. Alex Garcia
 ロシアのカンフーマン、サリコフはキックボクシングで華々しい戦績をもつ強振家で、速いパンチで初回KOという戦績を連ねている面白そうな選手。しかし寝かされるとからっきしのようだ。
 ガルシアも強打で鳴らした選手であるが、この選手はタックルも強烈である。速い段階でタックルを決めて削っていけば大いに有利な展開にもちこめるのではないか。しかし残念なことにガスが足りない選手でもある。試合が長引けば尻下がりに落ちてゆくしタックルも投げやりになってゆく。序盤のタックルで試合を決めれないようだと、後半は読まれてパンチを当てられ沈むことも大いに考えられる。

 私はUFCで戦績の長いガルシアが早々とタックルを決めて削って試合の主導権を握るのではないかという気がする。
 判定でガルシア予想。

2017年10月29日日曜日

UFC 217: Bisping vs. St-Pierre 予想

Middleweight Michael Bisping vs. Georges St-Pierre
 ずいぶんご無沙汰なGSPだが、ビスピンのテイクダウン防御がさほど良くないことをおもうに、往年のGSPであればビスピンを圧倒できたのではなかろうか。
 が、ブランク明けともなると、どうであろう。また体重が重くなれば下肢への負担は増えるわけで、先にバテるのはGSPだろう。

 がしかしそれでもGSPのテイクダウンは面白いように決まるであろうし、そこからの肘攻めのいやらしさをおもうにやはりGSPがつよいのではないか。ビスピンの強みはカーディオのつよさと手数の多さだが、GSPはそこらへん負けてはいないようにおもう。精神力もビスピンは特筆すべきものがあるが、GSPも数々の逆境を乗り越えて勝利をモノにしてきている。

GSP予想。


Bantamweight Cody Garbrandt vs. T.J. Dillashaw
 この試合がこの興業でいちばん楽しみであり、またもっとも白熱したものになるのではないか。本来こういうカードがメインであるべきであるとおもう。
 TJ俊ちゃんは前回の防衛戦でクルーズに敗れはしたものの、独特のフットワークによる変則的な打撃とテイクダウンの鋭さはますます磨きがかかっており、それが眼のいいガーブラントにどこまで通用するかに注目したい。
 ガーブラントはアルメイダ戦までは踏み込みの鋭さと回転の速い強打というイメージがつよかったが、クルーズ戦では相手のうごきをよく見えていたし、待って動きを読んで迎え撃つということをしていた。やはりパンチの鋭さは大きな武器で、無駄打ちが少なく、テイクダウンにしてもパンチにしてもパタン化していない最短距離で相手の虚につけ込んでくる。

 動きの読み合いという試合になるのではないかとおもうが、クルーズ戦など見返すにガーブラントの動きは型にはまっておらず、つねに最短距離を選ぶように体が反射応答しているようにみえた。俊ちゃんのうごきが変則的で読みにくいとはいえ、その攻撃運動は能動的である。相手に研究され動きを読まれるとしたらそれは俊ちゃんの方なのではないかとおもう。

 よって私はガーブラント予想。
 そして FOTN 予想。
 

Women's Strawweight Joanna Jędrzejczyk vs. Rose Namajunas
 このかわいい研ナオコはガッツがあるが、打撃でも相撲でもヨアナとは歴然とした差があるようにみえる。
 
 ヨアナによるTKO予想。


Welterweight Stephen Thompson vs. Jorge Masvidal
 半身でうるさいキックを放ってくるトンプソンと、高度なフェイントを織り交ぜた一級品のボクテクをもつマスヴィダル。この試合もかなりハイレベルな打撃の攻防が期待される、もっとも楽しみな試合のひとつである。
 サウスポで低く広く構える変則的なトンプソンの攻略解はウッドレイが示してくれているが、ボクシングにこだわりがちなマスヴィダルはともすると相手を見て手が出なくなってしまうという悪いクセがあり、トンプソンの横蹴りやミドルキックには大いに悩まされるのではないか。
 
 ボクシングの上手さが光るマスヴィダルだが、実はレスリングがかなり巧い選手であり、ウッドレイがやったように鋭いパンチと織り交ぜて積極的にテイクダウンも狙っていけばマスヴィダルに大いに勝機があるのではないか。逆にいつものように得意なボクテクにこだわればそれは不発に終わり、トンプソンに翻弄されるのではないかとおもう。

 私は後者をとってトンプソン予想。


Middleweight Johny Hendricks vs. Paulo Borrachinha
 カーロス・リベラのような精悍なツラをしたボハシーニャ、パンチの当て勘がよく高いKO率をもち、勝機に敏く猛烈な攻めをみせる。が、みごとな上体に対して下肢は細く、テイクダウン防御がいまひとつという印象である。
 ヘンドリクスとしては打ちあいにつきあわずにテイクダウンを狙っていくべきだろうし、実際そうするだろう。が、倒してもヘンドリクスの短い四肢では攻めあぐねるのではないかとおもわれる。おそらくボハシーニャは柔術も巧いのだろう。両者の体格差、パワーの差、年齢をおもうに、この試合はヘンドリクスが咬ませ犬的な役割になってしまうのではないか。

 ボハシーニャによるノックアウト予想
 ヘンドリクスはこれで引退だろう。


Lightweight James Vick vs. Joseph Duffy
 両手だらりの首をかしげるようにした変則的なスタイルのダッフィだが、単に曲者を衒ってるふうでもあり、私はこういうカッコつけマンは好きではない。
 対するヴィックは大柄で懐が深く力もあり相撲がつよく、打撃も上に下に多彩である。ヴィックが圧倒するとおもう。

 ヴィック予想。


Light Heavyweight Ion Cuțelaba vs. Michał Oleksiejczuk
 ポーランドのオレクシジュクは攻防ともに一見無造作で、わりと打ち込まれたりするのだが、機をつかむのがうまく、チャンスで一気にたたみかけてしまう爆発力でここまで勝ってきたという印象。ただ、見た感じどうしてもバランスの悪さが目につくし、わりと相手の打撃ももらってしまうようだ。ローカルで敵なしでも、メジャーの舞台では難しいのではないか。
 クテラバも強打で鳴らした選手であり、そして何より頑丈な選手である。いいパンチをもらっても、当たり所がいいのか、ケロッとしてプレッシャーを与え続けてゆく。グレコローマンのレスリングの経験があり、寝ころべばオレクシジュクを圧倒するんではないか。

 クテラバ和志によるノックアウト予想。
 

Welterweight Randy Brown vs. Mickey Gall
 細長い四肢でもって斬れる打撃をもったブラウンであるが、寝かされると決定的によわい。
 25歳で柔術黒帯のガルは寝かせると決定的につよく、またケンカもつよい。さらに連勝記録を伸ばすのではなかろうか。
 
 ガル予想 by submission。


Light Heavyweight Ovince Saint Preux vs. Corey Anderson
 元レスラーで王者ヅラしたコリー・アンダーソンであるが、試合はこびは単調であり、ふわふわと宙に浮いたようなフットワークから出るパンチも切れ味があまり感じられない。聖闘士プルーの方が打撃に凄みがあるし、組みも寝技も引き出しは多いだろう。

 中野サンプル―予想。


Bantamweight Aiemann Zahabi vs. Ricardo Ramos
 好戦績の若い選手どうしの対戦である。ザハビはきびきびとしたいい試合をした印象があり、一方のハモスは斬れるパンチがあるようだが田中戦ではカーディオの弱さを露呈して、攻めものそのそとした印象があった。あきらかにザハビの方が好印象であった。

 ザハビ予想。

2017年10月25日水曜日

UFC Fight Night: Brunson vs. Machida 予想

Middleweight Derek Brunson vs. Lyoto Machida
 往年のマチダならば猪突してくるブランソンなぞたやすく屠るのではないかとおもうのだが、年齢やこれまでの敗戦歴のことを考えると、首をかしげたくなる。ブランソンはレスリングがうまく身体能力が高くカーディオもいい。メインだけに5Rある。40男のマチダが5Rもつとはおもえず、長丁場になればマチダは尻下がりに落ちていくであろう。
 マチダとしては早くに出鼻にカウンターを決めて勝負をつけたいところだろう。が、今となってはマチダも何らかの成長をみせないと、あのいつもの攻めもワンパターンというかんじがしてしまう。

 ブランソン予想。
 マチダは負け方によってはこれで引退だろう。


Welterweight Demian Maia vs. Colby Covington
 大きな口をたたくコヴィントンだが、試合後のアピールなどがいまひとつ観客につたわらぬ様子がちょっと痛々しい。これはマイア先生に勝たせようというカードにしかみえない。

 マイヤ予想 by サブミッション。


Bantamweight Pedro Munhoz vs. Rob Font
 ムニョスは打撃も組みもまんべんなくこなせるバランスのとれた堅実な選手であるという印象で、リベラとは割れた判定で敗れてはいるものの素晴らしい競った試合をしている。欠点も無いが、これといって抜きんでた長所も無いのが欠点といえば欠点か。
 フォントはバンタムのなかでも抜きんでた手足の長さをもっており、打撃は正確でかつタックルも組み合わせてくる。おもむろに出してくる変な右のアッパーは、上背のないムニョスに対して有効かとおもわれる。私はフォントが圧倒するのではないかとおもう。

 ゴシック体(フォント)予想。
 そして FOTN 予想。
 

Lightweight Francisco Trinaldo vs. Jim Miller
 ブラジルの郷ミノルことトリナウドは柔術ができそうな面構えをしているが、キックボクシングが主体の選手であり、サウスポからおもむろに左を振り回してきたり変なところから左膝を突き上げてくる。振り回すようなパンチは無造作にみえて正確である。カオ的にも年齢的にもトリナウドはカーディオに懸念があるのではないかという気がしてしまうが、力まずペース配分が上手で意外とスローダウンしない印象。
 一方、ミラーもサウスポであり、一流のレスラーであり、さらに柔術も玄人であるため、当然テイクダウンを狙ってくるであろうし、立ち技かグランドかの攻防が勝敗の決め手になるのではなかろうか。それからトリナウドの年齢もさすがにそろそろ影響が出てくるのではないか。予想は難しい。カオ的にトリナウドは野球のフリオ・フランコみたく、かなり高齢になっても活躍しそうな雰囲気はある。

 トリナウド予想。


Middleweight Thiago Santos vs. Jack Hermansson
 ストライカー同志の対戦。
 華麗なフットワークで大きく距離をとるハーマンソンであるが、ちょこまかと当てたりあるいはスパッと斬れる打撃を正確に一発当ててバッサリ決めるタイプではなく、最終的には接近したり上になったりでパウンドでもってメッタ打ちにして倒すような選手であり、序盤に距離をとってたのは何だったんだというかんじさえする。どうもサウスポに対して苦手そうなかんじがするので、頻繁にスタンスをスイッチして左足の蹴りを得意とするサントスのような選手には苦手かもしれない。
 強打のサントスはブラジル人のくせに寝技が下手という印象。ハーマンソンはレスリング上手であるようだが、勝利よりも立ち技での勝ちにこだわりをみせているかぎりサントスには勝てないだろう。逆にハーマンソンがなんとかしてサントスを寝かせてしまえば、勝機があるのではないか。

 なかなか予想するのは難しい。サントスが勝つなら早い段階で圧倒してしまうとおもうが、なんとなく私はハーマンソンがグダグダにしてしまうのではないかという気がする。

 ハーマンソン予想。


Bantamweight John Lineker vs. Marlon Vera
 じっくり観ればなかなかクレバーな闘いをするヴェラであるが、はっきりいって面白味のない選手という印象。プレッシャーをかけてくる選手に対して下がる一方だったりする。単純にリネカーの敵ではないとおもう。

 リネカー予想


Welterweight Vicente Luque vs. Niko Price
 ルケは王道的なバランスのとれてる印象の選手で、強打があり、相撲もうまい。そして25歳という若さである。全勝のニコにとって最強の相手であろう。無敗のニコは手足が長く、型やぶりながらタイミングよくあざやかに右を当てるし、グランドでもねちっこく、いつもみごたえのある面白い試合をするケンカ上手であるが、ややバランスが悪い。
 私は強打者どうしの対戦ではバランスが良い方をとることにしているし、やはり基本をしっかり抑えている本格派のルケがニコに初黒星を与えるのではないかとおもう。

 ルケ予想。


Flyweight Deiveson Figueiredo vs. Jarred Brooks
 全勝どうしの若い対決だが、ブルックスの試合の印象はさほど芳しくない。一方、フィギュレドが四肢の長いベルトランを上手に攻略してみせた試合は見応えがあった。私はフィギュエレドの方が打撃でも寝技でもブルックスを上回るようにおもう。

 フィギュエレド予想。

2017年10月11日水曜日

UFC Fight Night: Cerrone vs. Till 予想

Welterweight Donald Cerrone vs. Darren Till
 若いティルはパンチが多彩で、サウスポのスタンスから鋭く伸びる右のジャブ、そして踏み込んでの左ストレートなどは芸術的なタイミングである。接近すれば振り下ろすような左肘が出る。アップライトなスタンスでバランスがよく、相手の打撃に対しての反応もよくボクシングの上手さは申し分ない。グラウンドで上になれば腰に体重を残しつつパンチや肘を正確に当ててくる。ただ、攻めがやや単発でボリュームに欠けるところがある。それから前足である右足が無防備で、まるでまな板に載った大根のような印象。蹴りの専門家であるセローニがそれを放置するとはおもえない。また頭部へのパンチを避けるのは巧いが、ボディーや下半身への打撃をどう対処するのかもちょっと怪しい。グランドで下になったときも、どれだけ対応できるのか未知数。
 一方のセローニは、ペティスやドスアニョス、マスヴィダルといった一級品のボクテクをもった選手に完敗しているとはいえ、彼らがセローニを攻略できたのは腕だけでなく蹴りも織り交ぜてのことだ。いくらティルがボクシングがうまいとはいえ、パンチだけでセローニを倒せるとはちょっと考えにくい。さらにメイン・イベントともなれば五回あるわけで、ティルは尻下がりに落ちてゆくのではないか。じわりじわりとセローニのペースになってゆくようにおもう。

 私はセローニによる一本勝ち予想。


Women's Strawweight Karolina Kowalkiewicz vs. Jodie Esquibel
 いかにも私ごのみなかっちり骨太系のジョディはきびきびとしたフットワークで、力もあり、踏み込んでソリッドなパンチを放つ。この緊張感を終始保っていけば、ポイントで判定勝ちも狙えるかもしれない。が、動きはやや直線的で、どっしりとした下半身のわりにバランスがさほど良いわけでなく、距離感もいまひとつ。クリンチワークのうまいカロリナに捕まったとき、どこまで自分のスタイルを維持できるのかは疑問である。
 カロリナ・コヴォルケヴィッチは、場内コールのときに恥じらう少女みたいにケージにもたれてみせるが、この女、とんでもない怪物である。いかにもポーランドの女らしいというか、逆境でも折れない、いかにも芯の強げな女である。スタンスを頻繁にスイッチさせながらぐいぐい前に出て、相撃ち上等で出すべきところに手を出し、膝を出し、肘を出しする全く型にはまらぬスタイル。とくにクリンチしてからの膝やら肘やら、めちゃくちゃに出してくる。並外れてタフであり、長丁場につよい。ヨアナ相手にあれだけ打たれながらも最後には追い詰めて、主導権を握っている。
 勝敗の決め手は 3R という短い試合で、きびきびうごきまわるジョディをカロリナがどこで捕まえられるかであろう。ジョディが最後まで緊張感をもって自分の距離を保てれば勝てる可能性があるが、私はカロリナがつよいと思う

 カロリナ予想


Light Heavyweight Jan Blachowicz vs. Devin Clark
 クラークはダウン症候群への意識を高めようという運動に参加している社会派格闘家である。フットワークも軽快で鮮やかなパンチをよく当てるが、豆タンクなわりに慎重すぎるほど距離をとり、踏み込んで放つパンチの斬れ味はさほどでもない。重心が低く、元レスラーでもあることからテイクダウンもよく決めるが、いかんせん胴が短いために結局何もできずに相手に立たれてしまうことが多い。甘いマスクで心優しい青年なのか、スタイルもクリーンで、いまひとつ迫力が感じられない選手である。顔が長くさほど打たれ強い方でもない。ただ相手のブラホビッチはテイクダウン防御はさほど上手ではない。クラークが執拗にテイクダウンをとって心を鬼にして削りまくれば勝てるかもしれない。
 ポーランドのケンカ屋の方は打撃に斬れ味がある。私はブラホビッチのパンチが一発でも当たれば、それでクラークが失速するのではないかという気がする。

 よってノックアウトによりブラホビッチ予想。


Middleweight Jonathan Wilson vs. Oskar Piechota
 ジョニーブラボーことウィルソンは勝星のほとんどがKOであり、一見強打の持ち主のようにみえるが、蓋を開けてみると左のパンチは強烈とはいえ単発であることが多く、本格派に通用するようにはみえない。テイクダウン防御率が高いが、これは上に下にと攻めてくるオールラウンダーと闘ったことがないためで、これまで試合が殴り合いを主体とするような内容のものばかりであったからだろう。
 一方のピエコタはまちがいなく本格派である。反応がよく、カウンターがうまい。じりじりと後退しながら出鼻に左フックを合わせる。かとおもえば相手の出鼻に合わせるように大胆に踏み込んで左、あるいは右。強烈である。打撃だけでなくグラップリングも得意のようで、相手をグラウンドに引き込むように自ら倒れこんだりもする。この選手は勝ち上がってくるだろう。

 ノックアウトでピエコタ予想。


2017年9月27日水曜日

UFC 216: Ferguson vs. Lee 予想

Lightweight Tony Ferguson vs. Kevin Lee
 これはすごく楽しみな一戦、そして予想の難しい一戦。私的にはおばあちゃんおもいなファーガソンに勝ってほしいところだが、ぐんぐん成長してきているナマイキ盛りのリーにはかなり苦戦を強いられるのではなかろうか。ファーガソンに何の成長も見られない場合はリーが圧倒することも大いに考えられるとおもう。

 鉄人ファーガソンは打撃戦でめっぽう強い。頻繁にスタンスを変えつつ、姿勢も高低変化が激しく、長いジャブ、接近しての肘など、とても予測しづらく、かとおもえば下から真っすぐ鳩尾へ向かうトウキックも強烈である。またスタミナは無尽蔵でダメージ回復も早い。強打を頭部に受けてバランスを崩すことはあっても、ケロッと立ち直ってしまう。このファーガソンにスタンドで打ち勝つのはなかなか難しいのではないか。ただ、スタンスの幅がせまく一見腰高で、打撃が変則であるがゆえにわりとバランスを崩されやすいようにもみえる。リーとしてはそこにつけ込みたいところだろう。
 リーは広い肩幅もあってリーチが長く、時折スイッチするスタンスから真っすぐよく伸びるいいパンチを出す。が、パンチや蹴りでファーガソンを倒せるとは考えにくく、やはり彼の一番の武器はテイクダウン能力であろう。リーはファーガソンの振りに合わせて飛び込んでテイクダウンを狙ってくるだろう。そしておそらくそれが勝敗の決め手になるのではないか。

 おもしろいのは、ファーガソンはレスリングで全米トップクラスであったのに対し、リーは学生レスリングで結果を出す前に早々に総合格闘の方に移っている。しかしこれまでの試合ではリーの方がタイミングよくテイクダウンを決めてそこから勝ちにつなげた試合が多い印象である。となると勝敗の決め手はリーのテイクダウンがファーガソンに通用するかどうかではないかとおもう。
 リーが勝つには早い段階でテイクダウンを決めて上になり削っていけるかであろうし、一方のファーガソンはリーに飛び込ませぬようにぐりぐり距離をつぶしプレッシャーを与え近距離での打撃戦にもつれさせるのではないか。また双方が流血するような泥仕合になったときリーがどこまでやれるのかも注目したいところである。私は試合が長引けば長引くほど鉄人ファーガソンが押してくるであろうとおもう。

 よって私はファーガソン予想。そしてFOTN予想。


Flyweight Demetrious Johnson vs. Ray Borg
 レイボーグには爆発力があり、思い切りよく飛び込んで渾身のパンチを振ってくる選手だが、マイティマウスに簡単にタックルで合わされテイクダウンされるだろう。あとはもういつものパタンである。

 ネズ公予想。

 
Heavyweight Fabrício Werdum vs. Derrick Lewis
 ルイスはこないだ可愛い奥さんをもらって引退するとか言ってたが、地道に額に汗して働く性分ではなかったらしく、結局格闘に舞い戻ってきたようだ。怪力と臆病さが主因子の野性的なつよさでここまで勝ってきたというような印象の選手である。練習もさほど熱心であるようにはみえず、二回あたりからガクッとスローダウンする。
 ウェルドゥムは言うまでもない職業格闘家であり、どんな相手でも組んでしまえば大概終わりにできる寝技の達人である。ヴェラスケス戦ではボクシングの成長も見せ、軽く真っすぐ出すパンチがとても有効であった。ルイスの変な大振りが当たりさえしなければ、まずウェルドゥムの勝ちはまちがいないのではなかろうか。
 もしルイスのパンチが当たってウェルドゥムがノックアウトされたりすれば、そのダメージは重篤であろうからして、年齢的にもウェルドゥムは引退するのではなかろうか。

 しかし私はウェルドゥムによる一本勝ち予想。


Women's Flyweight Paige VanZant vs. Jessica Eye
 むっちりとした私ごのみな骨太かっちり系のジェシカは力強く、打撃でも組んでも根性全開というかんじであるが、どうも横になってしまうとマグロ、あいや不器用な印象である。本当にフライ級まで体重が落とせるのか、ちょっと疑問であるが、体格的にペイジを大きく上回ることになるために、単純計算でジェシカにとって有利な試合になるのではなかろうか。ただ、試合の組み立てが女子バンタムならではというかいまいち何がしたいのかよくわからず、ただがむしゃらに相手を押しているだけという場面が目立ち、試合そのものが面白い選手では決してない。
 一方のペイジは蹴りもパンチも非力で、がむしゃらに体のバネがつよいというだけで、ジェシカに輪をかけて何がやりたいのかよくわからない選手であり、なんかぴょんぴょん飛び跳ねたりもつれ合ったりしているうちに勝ったり負けたりしているという印象。かわいいんだけどね。
 というわけで、あんまり面白そうな試合ではないし、おそらくあるレベル以下の女子特有の塩試合になるのではなかろうか。
 勝敗は技術云々でなく体格とパワーで決まりそうであり、となるとジェシカが上だろう。

 よってジェシカ予想。


Lightweight Beneil Dariush vs. Evan Dunham
 ペルシャの貴公子ダリウシは寝技がうまいという印象であったが、相撃ち上等で殴り合いにも応じれる選手で、バルボザとも五分に渡り合ってた印象がつよい。わりと好きな選手の一人である。
 一方のダナムはぴょんぴょんと前後左右に跳ねるようなフットワーク以外これといって特徴の感じられぬ選手で、試合もあまり面白くない印象。ようするに私にとって印象のうすい選手である。

 ダリウシ予想。


Featherweight Tom Duquesnoy vs. Cody Stamann
 ずっしりと構えて相手が出てくれば強烈な左のフックを合わせてくるスタマンはいい選手である。大腿の筋は驚異的であり足から根が生えたようなバランス感で、テイクダウンも上手く力もつよい27歳。
 一方のドゥケノイは24歳という若さで、KOの山を築いてきている。強気の打ち合いに出るが、やや防御が無造作で攻めに走り、バランスもさほどでない印象。
 勝つのはまちがいなくスタマンであろう。

 スタマン予想。


Lightweight Will Brooks vs. Nik Lentz
 鳴り物入りで Bellator からやってきたブルックスであったが、UFCではなかなか勝てない。しかしこの選手はもともと運動能力の高いアスリートであり、これからじわじわとUFCでも出てくるのではないかとおもっている。
 レンツはいかにも不器用そうなドタドタとしたフットワークで、重そうな体のわりに相撲はさほど強くなく、打撃のバランスもわるい。これはギャラの高いブルックスに勝たせようという試合のようであり、これに勝てなかったらブルックスの格闘は終わりだろう。

 ブルックス予想。


Lightweight Bobby Green vs. Lando Vannata
 型にはまらない速いパンチや蹴りを出してくる捉えどころのないグリーンだが、単発であることが多く、さほど腕に破壊力がある方でもない。また、いつもほとんどノーガードに近い構えである。
 一方のヴァネッタは多彩な打撃をもっており、いろんなまわし蹴りを放ってくる。連続技も多い。グリーンのガードの低さからして、打撃にボリュームがあるヴァネッタの多角的なパンチなり蹴りなりが当たるのではないかとおもう。

 ヴァネッタ予想。


Women's Strawweight Pearl Gonzalez vs. Poliana Botelho
 強打のボテロ、これはつよい選手。相手をじいっと見据えて相手の打撃をひとつひとつ丁寧に対処しつつ、じわりじわりとプレッシャーを与えてゆく。右のパンチと右の後ろまわし蹴りが強力である。
 一方のゴンザレスも大柄でどんどん前に出てくる強打の持ち主だが、防御ということをほとんどしない。あと、巨乳だな、という第一印象だがあれはウソ乳であるからして、気にすることはない。
 ボテロが圧倒するのではないか。
 
 ボテロ予想。


Heavyweight Walt Harris vs. Mark Godbeer
 元バスケ選手のハリスは勝ち星のすべてがノックアウトという選手だが、かといって大振りをするわけでなく、フットワークをつかってわりとコツコツと当ててゆく。
 一方のゴッドビアはいかにも怪力の持ち主というかんじの選手だが、筋肉のつきかたはボディービルダーのそれであり、案の定腕の振りは遅い。それでも腕力にモノを言わせてKOの山を築いてきているが、脛長の脚で腰高でバランスもあまりよくなく、すぐに倒される印象。

 ハリス予想 by TKO。


Flyweight John Moraga vs. Magomed Bibulatov
 百戦錬磨のモラガであり、なんでもソツなくこなす好選手というイメージを抱いてるが、線の細さもありやや破壊力に欠け、ねちっこい試合こそすれど強烈な個性をもった選手というかんじではない。
 一方のロシアのビブラトフ、今のところ全勝街道まっしぐらであるが、闘い方をみると打撃はパンチも蹴りも多彩であり、相撲もつよく、積極的にテイクダウンも狙ってくる。カーディオもつよい。ちょっと穴が見当たらない選手である。この選手はかなりつよい。モラガを圧倒するのではないか。

 ビブラトフ予想。


Middleweight Thales Leites vs. Brad Tavares
 かつてはアンデウソンを相手に判定までもちこんでたレイテスであったが、このごろはパンチを出したときのバランスの悪さが目立つ冴えない試合が多く、疲弊も早いようにおもう。組んで自分の土俵である寝技に持ち込めれば大いに勝機があるかとおもうが、バランスのいいタヴォーレス相手にどうであろう。
 一方のタヴォーレスは打撃の鋭い選手のパンチを食らって沈む試合が続いたが、相撲はつよく、距離感と立ち位置のいい選手で、おもいきりもいい。ここで格上ベテランのレイテスに勝って一気に上位に駆け上がりたいところであろう。

 私はタヴォーレスの判定勝ちを予想したい。

2017年9月19日火曜日

UFC Fight Night: Saint Preux vs. Okami 予想

Light Heavyweight Ovince Saint Preux vs. Yushin Okami
  日本のファンのために男気一本で引き受けた岡見を評価するが、勝敗はあまりにも歴然としているようにおもう。今はウェルターでやっている岡見にとって、これだけ体格で上回る相手との対戦は初体験であろう。また聖闘士プルーという選手は弱気になると弱いが、弱い相手にはとことん強い。岡見としては力のこもったパンチの交換などもっての外であり、なんとか組みに行きたいところだろうが、組んだところでこの体格差では絶望的である。
 聖闘士プルーによるノックアウト予想。


Women's Strawweight Cláudia Gadelha vs. Jéssica Andrade
 この試合がこの興行で一番のみどころではなかろうか。
 「おれは鉄兵」みたいなかわいいカオしたクラウディアこそ、ストローで唯一ヨアナを脅かす存在かとおもっていたが、バンタムから下げてきたモヒカンのアンドラージが猛烈な強打でもってヨアナをかなり追い詰めていたのは記憶に新しい。アンドラージには寝技にも斬れがあり、私は彼女がじわりじわりと出てくるのではないかとおもう。
 よってジェシカ予想、そしてFOTN予想。


Lightweight Takanori Gomi vs. Dong Hyun Kim
 こちらのドンヒュンは肌が浅黒くなかなかオシャレな青年であるのだが、スタンガンと比べると技術的にかなり粗削りという印象であった。が、殴られても殴られても立ってくるいかにも韓国人らしいゾンビ根性があり、五味が簡単にスカ勝ちできる相手ではないだろう。前回のオライリーとの試合では無造作に打ち合う場面も減り、また柔道技も寝技も器用にこなし、慎重に距離をとってかなり成長を感じさせる試合をしていたのが印象的である。一方、近年の五味のぶざまな負け方を見ているに、私は明らかにキムの方がつよいのではないかとおもう。
 キムによる一本勝ち予想。
 

Light Heavyweight Gökhan Saki vs. Henrique da Silva
 強打の持ち主というふれこみであったダシウバだが、ふたを開けてみると鈍重で心肺も弱く、パッとしない印象であった。また振り回すような無造作な打撃しかみたことがなくそれでKO勝ちの山を築いてきたわけだろうが、打撃となればやはりキックボクシングで鳴らした強姦魔の方が一枚も二枚も上手であろう。
 強姦割きによるノックアウト予想。


Featherweight Teruto Ishihara vs. Rolando Dy
 ダイは鋭い腕の振りはみせるが、さほど斬れ味があるようにも見受けられず、テイクダウンもテレグラフで相手にかわされる場面が目立つ印象。夜叉坊がどれだけ自分の見せ場をつくってアピールできるか、という試合になるのではないか。夜叉坊には後がなく、絶対に勝たなくてはならない試合。
 夜叉坊予想。


Featherweight Mizuto Hirota vs. Charles Rosa
 極端に半身の構えで距離をとったり出てきたりするロウザを、廣田が捕まえることができるかどうかだとおもうが、ロウザはテイクダウンもうまい。廣田は翻弄されるのではなかろうか。
 ロウザ予想。


Welterweight Keita Nakamura vs. Alex Morono
 雑ながら積極的に振ってくる天性のケンカ屋モロノだが、わりと左右にもよく動く。K太郎がどうやって捕まえられるかが勝敗の決め手ではなかろうか。
 K太郎はずけずけと相手に近づいてゆくわりに頭の動きが緩慢で相手のパンチをもらいやすいという印象であったが、最近のドスサントス戦ではいいヘッドスリップをみせていただけに、だいぶ練習してきているようだ。ただセオリーから外れたモロノの突飛で力のこもった打撃を何度かもらってしまうと、じわりじわりと削られてしまうのではないか。
 組めば起死回生できる強さをもったK太郎だが、モロノは上体に脂肉が多く柔らかそうで、なかなか捕まえきるのが難しそうである。
 私はモロノ予想。


Flyweight Jussier Formiga vs. Ulka Sasaki
 フォルミガは主要トップクラスには敗れているもののかなりの実力者であり、試合はどれもいい試合ばかりであるという印象。柔術も柔道も黒帯で、またオーソドックスの教科書のようなスタンスで反応がよく、打撃もとてもうまい。
 打撃では勝ち目のないであろうウルカは体格を生かして細い手足を絡めるようにしてつかまえてゆくしかなさそうだが、フォルミガはバランスもいいので、むしろ寝かされるのは非力なウルカの方かもしれない。
 私は実力でフォルミガが圧倒するとおもう。
 フォルミガ予想。


Women's Strawweight Syuri Kondo vs. Chan-Mi Jeon
 オカッパの似合いそうなかわいいハタチのジョンは女あばれはっちゃくというかんじの負けん気のつよそうな、私の好きなタイプである。ただ、打撃に関してはまるでサンドバッグでも打ってるかのようで、まるで防御がおろそかになるという印象。どれだけ成長してきたか注目である。
 一方の近藤はいかにもプロレス出身らしい体幹のつよそうな構えで力みがなく、下半身の反応がよく、パンチも的確で、バランスもいい。目下五戦全勝中らしいが、このジョンにも安定感を見せつけて圧勝するのではないか。
 近藤予想。


Welterweight Shinsho Anzai vs. Luke Jumeau
 アイヌの勇者カンナカムイのような安西、やや腰高な摺り足で無造作に前進して力任せのハンマーパンチを振り回してくるが、防御なぞあったものでなく、力みすぎてバランスをくずすシーンが目立つ。観客を沸かすことのできる面白い選手だが、レベル的に前時代スタイルで今のUFCに長居できるとはおもえない。
 どっしりと構える乳児ランドのジェダイは下がりながらのカウンタがうまく、また相撃ち上等で、パンチも蹴りも強い。
 私はジュモウによるノックアウト予想。


Welterweight Daichi Abe vs. Hyun Gyu Lim
 あどけない顔をした韓国のリムは長身で大胆に振ってくるなかなか根性ある選手なんだが、防御が雑でうごきもさほど速くない印象。寝技も下手だ。一方の阿部は25歳、パンチも速いがテイクダウンもつよいものをもっている。速さでリムを圧倒できるのではなかろうか。 この大きなチャンスをモノにしてほしい。
 私は阿部によるノックアウト予想。

2017年9月16日土曜日

UFC Fight Night: Rockhold vs. Branch 予想

Middleweight Luke Rockhold vs. David Branch
 ブランチの打撃はロックホールドのような懐の深い選手には通じないとおもわれ、狙うなら組技だろうとおもう。ブランチはグレイシー柔術で黒帯であるが、私は組んでもロックホールドの方が上手いとおもう。
 ロックホールドがキックを上手に活用して、活路を見いだし一気に勝負をかけるのではないか。
 ロックホールドによるTKO予想。


Welterweight Mike Perry vs. Alex Reyes
 強打の豆タンクのペリーであるが、ライスもずっと連勝街道を走ってきた選手であり、この試合は彼にとって大きなチャンスである。
 参考映像が手に入らずライスがどういう選手だかわからないが、断片的な映像をみるかぎり、さほどの爆発力も反応のよさも感じられない。やはりペリーであろう。
 ペリーによるTKO予想。


Middleweight Hector Lombard vs. Anthony Smith
 変に相手を観て好機を逃す印象のあるロンバートに比べて、積極的で下がりながらも変なパンチが出せるスミスの方が好印象をもっている。
 スミス予想。


Lightweight Gregor Gillespie vs. Jason Gonzalez
 ギレスピは全勝、ゴンザレスもいい戦績である。ギレスピはずいぶんタフな印象であり、この試合もものにしそうなイキオイをかんじる。
 ギレスピ予想。


Welterweight Kamaru Usman vs. Sérgio Moraes
 柔術王者のモラエスに対し、臼マンはレスリングがうまく、バランスもよい印象。
 私は臼マン予想。


Heavyweight Justin Ledet vs. Azunna Anyanwu
 重量級とはおもえぬキビキビしたうごきという印象のレデット、この試合も期待をよせてよいであろう。一方超重量級のアンヤンヌも高いノックアウト率を誇る。
 前回ゴッドビアーの強打をうまくいなして絞めたレデットを予想。


Lightweight Tony Martin vs. Olivier Aubin-Mercier
 柔術家どうしで、私的に予想が難しい。ていうか塩試合になるのではないか。
 戦績と対戦相手から、ここはオービン・マーシエ予想。


Heavyweight Anthony Hamilton vs. Daniel Spitz
 スピッツがどういう選手なのかよくわからないが、ハミルトンが中年でくの坊であることは知っている。若くて柔術もできるスピッツの方が分がありそうな気がする。
 スピッツ予想。


Middleweight Krzysztof Jotko vs. Uriah Hall
 ジョッコは今夜メインを張るブランチと試合をしているが、いい距離感をもっているという印象である反面、組むとからっきしという印象。しかし相手はカッコつけ空手マンのユライヤであるからして、打撃戦になるであろう。ジョッコはATTで練習相手にも恵まれている。ジョッコが勝つのではないか。
 ジョッコー、ジョッコ―、ジョッコジョッコ、ジョッコ―
 というわけでジョッコ予想。


Lightweight Jason Saggo vs. Gilbert Burns
 沙悟浄は Salas 戦、バーンズは Magomedov 戦でしか観たことがないが、その二試合の印象ではサゴーの動きがすこぶるよかったのを憶えている。バーンズはブラジルのカウボーイから一本をとっているだけに、組めばつよいのだろう。
 私は沙悟浄予想。

2017年8月11日金曜日

Floyd Mayweather Jr. vs. Conor McGregor 予想

 マッグレガーの試合を見たことがある人と、メイウェザーの試合を見たことがある人の数を比較すれば、後者が数倍多いのではないか。さすれば必然的にメイウェザー予想が多くなるのは当然であろう。

 メイウェザーの勝利予想をするのは簡単である。ていうか予想に難しいも簡単もないわけであるが、メイウェザーが勝つとすれば、反応の良さ、読めぬフェイント、デコピン並みに速いパンチ、下がるかとおもえば急に出てくる読めぬリズム。試合中に再三みせるスタイルの変化などなど挙げればきりがない。マッグレガーは追っては疲弊し、多くの当てるだけのパンチをもらってポイントをとられ、倒されぬにしても大差の判定の燦燦たる敗戦になるのではないか、いやKOもありうるのではないか。という、ありきたりな予想である。ボクシングを見たことがある人なら常識的にこう考えるのではないか。
 実際そういう試合になったら実に面白くない。マッグレガがそういう面白くない試合をするであろうか。いや、彼ならなんとかして打開して、観てよかったとおもわせるような試合にしてくれるのではないか。だからこそ格闘ファンなら誰もが期待しているんだろう。マッグレガが勝つためにどういう工夫してくるのか、そこがこの試合の見どころだろう。

 相手の二本の手の動きを読むことにかけては、世界でメイウェザの右に出る人はいないだろう。腕の位置やわずかな初動に反応して反射的に体がうごく。メイウェザも自分の体が勝手にうごく反射というものを頼りにしているはずだ。相手のうごきを実によく観ている。マッグレガに勝機があるとすればそこではなかろうか。
 私は、マッグレガがファイティング・ポーズをとらず、ノーガード戦法、あるいは両手を背後に隠すようにして、あるいは左右に大きく広げ、のけぞるように後継した姿勢でもって対峙するのではないかとおもう。腕を隠すのは、メイウェザの「視覚運動反射」を封じるためである。テイクダウンやローキックへの警戒をする必要がないから、これでもかと前足を大きく前に出すようなアントニオ猪木の闘魂ポーズのような広めのスタンスをとり、よほど踏み込まぬとマッグレガにパンチを当てれぬような姿勢で対峙して、ぐいぐいと前に出てゆくのではなかろうか。もちろんカウンターを狙ってのことだ。

 あと、メイウェザの年齢もある。いくら超人とはいえ四十にもなれば必ず反応に衰えが出る。

 これらのことから私はマッグレガが勝つのではないかとおもう。
 よってマッグレガによるKO予想。

2017年7月28日金曜日

UFC 214: Cormier vs. Jones 2

Light Heavyweight Daniel Cormier vs. Jon Jones
 いくらコーミエがつよいつよいといっても、ジョン・ジョーンズの無敵っぷりには遠く及ばないようにおもう。JJがどれだけ感覚をとり戻したか不明だが、予想はといわれればジョーンズだろう。

 ジョーンズ予想 by TKO。


Welterweight Tyron Woodley vs. Demian Maia
 マイヤ先生が柔術一本でここまでたどり着いた。組めば終る、というような試合が続いてきていたが、ウッドレイではどうだろうか。
 ウッドレイは強打の印象がつよいが、一流レスラーだっただけに相撲が強く、下半身はかなり安定している。マイヤ先生の足絡め技で倒せるだろうか。
 私はウッドレイのパンチが先に当たるのではないかという気がする。

 ウッドレイ予想 by TKO。


Women's Featherweight Cristiane Justino vs. Tonya Evinger
 サイボーグによるノックアウト予想、ていうか予報。


Welterweight Robbie Lawler vs. Donald Cerrone
 この試合は面白そうだが、階級を上げてきたセローニにとってローラーは厳しいのではなかろうか。
 
 ローラーによるTKO予想。


Light Heavyweight Jimi Manuwa vs. Volkan Oezdemir
 サークノフを秒殺して一躍株を上げたオズデミアだが、押されると真っすぐ下がったり、相撃ちでわりと相手のパンチをもらっていたのが目についた。あれではマヌワの強打をさばき切れぬのではないか

 マヌワによるKO予想。


Featherweight Ricardo Lamas vs. Jason Knight
 前回みごとなカウンターをみせたナイトであったが、百戦錬磨で王道をゆくラマスの方がつよいのではないかという印象。
 判定でラマス予想。



Catchweight (140 lbs) Aljamain Sterling vs. Renan Barão
 手足が長く足が速く寝技もうまいスターリングにバラオは苦戦するのではないか。

 判定でスターリング予想。

2017年7月8日土曜日

UFC 213: Nunes vs. Shevchenko 2 予想

Women's Bantamweight Amanda Nunes vs. Valentina Shevchenko 
 前回ロンダを圧倒してノックアウトしたヌネズであるが、あの試合のロンダはすでに自身のスタイルを見失った感があり、彼女に勝ったところであまり参考にならない。この試合はあんなはっきりした決着がつくとはおもえず、判定でヌネズが勝つとおもうが、試合内容としてはパッとせず、今後の女子バンタムの浮揚に貢献するのかというと怪しい気がする。

 判定でヌネズ予想。


Middleweight Yoel Romero vs. Robert Whittaker
 この試合こそメインに据えるべきではなかったか。鮮やかななカウンターパンチを決めるウィテカと怪人ロメロの試合、こういう試合こそ総合格闘の醍醐味があるわけで、非常に楽しみである。
 ウィテカが丁寧に距離を保って当てていけば勝てなくはないが、この悪がしこい異常人ロメロを相手にその整頓された緊張感をいつまで維持できるかわからない。二回、三回あたりでロメロはウィテカの距離をつぶして一気に迫る好機が訪れるんじゃなかろうか。

 若いウィテカに勝ってもらいたいところだが、ここは私の内臓から発する不安感を重くみて、ロメロによるノックアウト予想。


Heavyweight Daniel Omielańczuk vs. Curtis Blaydes
 重量級の対戦だが、ブレイデスは前回の試合をマリファナ陽性の結果で無効試合にされている。まったく無礼デス...(てか発音的にはブレイズが正しいかと。。。)
 どっちでもいいがしかしどっちが勝つのかといえば間違いなくブレイズではなかろうか。左のジャブとテイクダウンの切れ味は注目に値する。

 ブレイズによるノックアウト予想。


Heavyweight Fabrício Werdum vs. Alistair Overeem
 この試合がブレイズらより下にくる意味がわからない。二度目の対戦にせよ、アリスターは一皮むけて成長しているし、ウェルドゥムのノーモーションのパンチや柔術もみどころだ。ボクシングでは明らかにアリスターが勝るとおもうが、そこをウェルドゥムが自分の土俵である寝技にもっていけるかが勝敗の決め手ではなかろうか。アリスターのテイクダウン防御はわりと上手く、左のカウンタを出鼻に当てるのがすごくうまい。

 ここはアリスターによるノックアウト予想。
 ウェルドゥムは負けて引退か。


Lightweight Anthony Pettis vs. Jim Miller 
 元王者のペティスなんだが、王座を獲得したときのように打撃だけでなく関節技もやるぞという雰囲気こそが彼をずっと高い位置にとどめていたのだとおもう。近頃はボクシングに集中しすぎるようなかんじである。ミラーのようにぐりぐり前に出てくるタイプにいかに距離を保てるか、タックルにどう反応するのかがポイントだとおもわれるが、ボクシングにこだわらず上に下に打ち分ければペティスにじゅうぶん勝機はあるのではなかろうか。

 よって判定でペティス予想。


Heavyweight Travis Browne vs. Oleksiy Oliynyk
 ロンダと婚約したばかりのブラウンだが、果たして勝てるのであろうか。オリニクは前回妙な絞め技で勝利している。ブラウンが練習不足だとまたやられるのではなかろうか。

 オリニク予想。


Welterweight Jordan Mein vs. Belal Muhammad
 パレスチナの人ムハンマドはパンチにボリュームがあり、ローキックもなかなかタイミングがいい。一方のミエンは攻めがやや単調ながら、突破口を見出してからがむしゃらに流血戦を挑んでくるという印象。距離をとってクリーンに戦いたいムハンマドに対して、ミエンがいかに泥仕合にひっぱりこむか、というかんじになるのではなかろうか。
 
 結果はどうなるか見エン。よってミエン予想。