Light Heavyweight Ovince Saint Preux vs. Yushin Okami
日本のファンのために男気一本で引き受けた岡見を評価するが、勝敗はあまりにも歴然としているようにおもう。今はウェルターでやっている岡見にとって、これだけ体格で上回る相手との対戦は初体験であろう。また聖闘士プルーという選手は弱気になると弱いが、弱い相手にはとことん強い。岡見としては力のこもったパンチの交換などもっての外であり、なんとか組みに行きたいところだろうが、組んだところでこの体格差では絶望的である。
聖闘士プルーによるノックアウト予想。
Women's Strawweight Cláudia Gadelha vs. Jéssica Andrade
この試合がこの興行で一番のみどころではなかろうか。
「おれは鉄兵」みたいなかわいいカオしたクラウディアこそ、ストローで唯一ヨアナを脅かす存在かとおもっていたが、バンタムから下げてきたモヒカンのアンドラージが猛烈な強打でもってヨアナをかなり追い詰めていたのは記憶に新しい。アンドラージには寝技にも斬れがあり、私は彼女がじわりじわりと出てくるのではないかとおもう。
よってジェシカ予想、そしてFOTN予想。
Lightweight Takanori Gomi vs. Dong Hyun Kim
こちらのドンヒュンは肌が浅黒くなかなかオシャレな青年であるのだが、スタンガンと比べると技術的にかなり粗削りという印象であった。が、殴られても殴られても立ってくるいかにも韓国人らしいゾンビ根性があり、五味が簡単にスカ勝ちできる相手ではないだろう。前回のオライリーとの試合では無造作に打ち合う場面も減り、また柔道技も寝技も器用にこなし、慎重に距離をとってかなり成長を感じさせる試合をしていたのが印象的である。一方、近年の五味のぶざまな負け方を見ているに、私は明らかにキムの方がつよいのではないかとおもう。
キムによる一本勝ち予想。
Light Heavyweight Gökhan Saki vs. Henrique da Silva
強打の持ち主というふれこみであったダシウバだが、ふたを開けてみると鈍重で心肺も弱く、パッとしない印象であった。また振り回すような無造作な打撃しかみたことがなくそれでKO勝ちの山を築いてきたわけだろうが、打撃となればやはりキックボクシングで鳴らした強姦魔の方が一枚も二枚も上手であろう。
強姦割きによるノックアウト予想。
Featherweight Teruto Ishihara vs. Rolando Dy
ダイは鋭い腕の振りはみせるが、さほど斬れ味があるようにも見受けられず、テイクダウンもテレグラフで相手にかわされる場面が目立つ印象。夜叉坊がどれだけ自分の見せ場をつくってアピールできるか、という試合になるのではないか。夜叉坊には後がなく、絶対に勝たなくてはならない試合。
夜叉坊予想。
Featherweight Mizuto Hirota vs. Charles Rosa
極端に半身の構えで距離をとったり出てきたりするロウザを、廣田が捕まえることができるかどうかだとおもうが、ロウザはテイクダウンもうまい。廣田は翻弄されるのではなかろうか。
ロウザ予想。
Welterweight Keita Nakamura vs. Alex Morono
雑ながら積極的に振ってくる天性のケンカ屋モロノだが、わりと左右にもよく動く。K太郎がどうやって捕まえられるかが勝敗の決め手ではなかろうか。
K太郎はずけずけと相手に近づいてゆくわりに頭の動きが緩慢で相手のパンチをもらいやすいという印象であったが、最近のドスサントス戦ではいいヘッドスリップをみせていただけに、だいぶ練習してきているようだ。ただセオリーから外れたモロノの突飛で力のこもった打撃を何度かもらってしまうと、じわりじわりと削られてしまうのではないか。
組めば起死回生できる強さをもったK太郎だが、モロノは上体に脂肉が多く柔らかそうで、なかなか捕まえきるのが難しそうである。
私はモロノ予想。
Flyweight Jussier Formiga vs. Ulka Sasaki
フォルミガは主要トップクラスには敗れているもののかなりの実力者であり、試合はどれもいい試合ばかりであるという印象。柔術も柔道も黒帯で、またオーソドックスの教科書のようなスタンスで反応がよく、打撃もとてもうまい。
打撃では勝ち目のないであろうウルカは体格を生かして細い手足を絡めるようにしてつかまえてゆくしかなさそうだが、フォルミガはバランスもいいので、むしろ寝かされるのは非力なウルカの方かもしれない。
私は実力でフォルミガが圧倒するとおもう。
フォルミガ予想。
Women's Strawweight Syuri Kondo vs. Chan-Mi Jeon
オカッパの似合いそうなかわいいハタチのジョンは女あばれはっちゃくというかんじの負けん気のつよそうな、私の好きなタイプである。ただ、打撃に関してはまるでサンドバッグでも打ってるかのようで、まるで防御がおろそかになるという印象。どれだけ成長してきたか注目である。
一方の近藤はいかにもプロレス出身らしい体幹のつよそうな構えで力みがなく、下半身の反応がよく、パンチも的確で、バランスもいい。目下五戦全勝中らしいが、このジョンにも安定感を見せつけて圧勝するのではないか。
近藤予想。
Welterweight Shinsho Anzai vs. Luke Jumeau
アイヌの勇者カンナカムイのような安西、やや腰高な摺り足で無造作に前進して力任せのハンマーパンチを振り回してくるが、防御なぞあったものでなく、力みすぎてバランスをくずすシーンが目立つ。観客を沸かすことのできる面白い選手だが、レベル的に前時代スタイルで今のUFCに長居できるとはおもえない。
どっしりと構える乳児ランドのジェダイは下がりながらのカウンタがうまく、また相撃ち上等で、パンチも蹴りも強い。
私はジュモウによるノックアウト予想。
Welterweight Daichi Abe vs. Hyun Gyu Lim
あどけない顔をした韓国のリムは長身で大胆に振ってくるなかなか根性ある選手なんだが、防御が雑でうごきもさほど速くない印象。寝技も下手だ。一方の阿部は25歳、パンチも速いがテイクダウンもつよいものをもっている。速さでリムを圧倒できるのではなかろうか。 この大きなチャンスをモノにしてほしい。
私は阿部によるノックアウト予想。
阿部はもうちょっと出来るとおもったが、辛うじて勝ったという感じであった。初回の好機に詰められずリムに回復されて完全に五分五分にされていた。
返信削除安西は体がよく動いていいパンチを当てており、レスリングよりもパンチでジュモウを圧倒したかんじであった。これは完全に見誤った。
近藤は打撃云々よりもどっしりと揺るがぬバランスで終始チャンミに打ち勝っていたようにみえた。これは予想どおり。しかしチャンミは予想よりずっと打撃が巧かったようにみえた。
K太郎も序盤から予想以上に動きが良く、突飛なモロノの打撃も冷静に外して蹴りを有効に当てていた。これも予想外であった。
ウルカは鞭のような打撃が鋭く、予想に反して序盤はフォルミガを上回っていたが、しかしフォルミガの変化をゆるしてしまい、転がされ、一気に絞められてしまった。
夜叉坊は初回にダイの蹴りが空振りしたのに乗じて左を当てて追い詰めたが、そこで決めることが出来ずに、最終回までもつれてしまった。後半はダイの方が安定してきてしまった。幾度か金的に蹴りが当たってしまいダイが減点されたことで、夜叉坊が試合を制した。
ダシウバが打撃が力まかせのぐだぐだなのでサキが勝つだろうというのは予想していたが、サキもケージ際では弱いところをみせていた。ダシウバの防御があまりに粗末だったのでサキの大振りが当たったが、決して褒められた試合ではなかった。
予想どおり五味はまったくいいところがなかったし、キムはあわてず丁寧に対峙して勝つべくして勝ったというかんじであった。
序盤ガデーリャの速いパンチがアンドラージの顔面や額をとらえ、皮膚を切り裂いて流血させていたが、二回に組んでからはアンドラージの猛烈なパワーが圧倒的で疲弊していったアンドラージをぐちゃぐちゃにしてしまった。内容は予想どおりの展開。
体格的にも実力的にも絶望的であったが、試合も絶望的であった。奇襲で脚をトリに行った岡見はそのまま捕まり、倒されて、Von Flue choke で岡見は落ちてしまった。
今回の勝敗予想は八勝二敗、的中率は8割。まずまずであろう。
阿部の試合の感想が夜叉坊のとごっちゃになってしまった。阿部は最終回にリムにパンチを当てて追い詰め、また脚をすくうような豪快な投げもみせた。判定で割れたのは初回だろう。私はリムが推していたようにみえたが、阿部が手数でポイントをとって、それで勝ったのだろう。なんでもいいが、最後に動きがあって、勝てなら、次へつながるだろう。ただ、課題は多い
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