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2017年10月11日水曜日

UFC Fight Night: Cerrone vs. Till 予想

Welterweight Donald Cerrone vs. Darren Till
 若いティルはパンチが多彩で、サウスポのスタンスから鋭く伸びる右のジャブ、そして踏み込んでの左ストレートなどは芸術的なタイミングである。接近すれば振り下ろすような左肘が出る。アップライトなスタンスでバランスがよく、相手の打撃に対しての反応もよくボクシングの上手さは申し分ない。グラウンドで上になれば腰に体重を残しつつパンチや肘を正確に当ててくる。ただ、攻めがやや単発でボリュームに欠けるところがある。それから前足である右足が無防備で、まるでまな板に載った大根のような印象。蹴りの専門家であるセローニがそれを放置するとはおもえない。また頭部へのパンチを避けるのは巧いが、ボディーや下半身への打撃をどう対処するのかもちょっと怪しい。グランドで下になったときも、どれだけ対応できるのか未知数。
 一方のセローニは、ペティスやドスアニョス、マスヴィダルといった一級品のボクテクをもった選手に完敗しているとはいえ、彼らがセローニを攻略できたのは腕だけでなく蹴りも織り交ぜてのことだ。いくらティルがボクシングがうまいとはいえ、パンチだけでセローニを倒せるとはちょっと考えにくい。さらにメイン・イベントともなれば五回あるわけで、ティルは尻下がりに落ちてゆくのではないか。じわりじわりとセローニのペースになってゆくようにおもう。

 私はセローニによる一本勝ち予想。


Women's Strawweight Karolina Kowalkiewicz vs. Jodie Esquibel
 いかにも私ごのみなかっちり骨太系のジョディはきびきびとしたフットワークで、力もあり、踏み込んでソリッドなパンチを放つ。この緊張感を終始保っていけば、ポイントで判定勝ちも狙えるかもしれない。が、動きはやや直線的で、どっしりとした下半身のわりにバランスがさほど良いわけでなく、距離感もいまひとつ。クリンチワークのうまいカロリナに捕まったとき、どこまで自分のスタイルを維持できるのかは疑問である。
 カロリナ・コヴォルケヴィッチは、場内コールのときに恥じらう少女みたいにケージにもたれてみせるが、この女、とんでもない怪物である。いかにもポーランドの女らしいというか、逆境でも折れない、いかにも芯の強げな女である。スタンスを頻繁にスイッチさせながらぐいぐい前に出て、相撃ち上等で出すべきところに手を出し、膝を出し、肘を出しする全く型にはまらぬスタイル。とくにクリンチしてからの膝やら肘やら、めちゃくちゃに出してくる。並外れてタフであり、長丁場につよい。ヨアナ相手にあれだけ打たれながらも最後には追い詰めて、主導権を握っている。
 勝敗の決め手は 3R という短い試合で、きびきびうごきまわるジョディをカロリナがどこで捕まえられるかであろう。ジョディが最後まで緊張感をもって自分の距離を保てれば勝てる可能性があるが、私はカロリナがつよいと思う

 カロリナ予想


Light Heavyweight Jan Blachowicz vs. Devin Clark
 クラークはダウン症候群への意識を高めようという運動に参加している社会派格闘家である。フットワークも軽快で鮮やかなパンチをよく当てるが、豆タンクなわりに慎重すぎるほど距離をとり、踏み込んで放つパンチの斬れ味はさほどでもない。重心が低く、元レスラーでもあることからテイクダウンもよく決めるが、いかんせん胴が短いために結局何もできずに相手に立たれてしまうことが多い。甘いマスクで心優しい青年なのか、スタイルもクリーンで、いまひとつ迫力が感じられない選手である。顔が長くさほど打たれ強い方でもない。ただ相手のブラホビッチはテイクダウン防御はさほど上手ではない。クラークが執拗にテイクダウンをとって心を鬼にして削りまくれば勝てるかもしれない。
 ポーランドのケンカ屋の方は打撃に斬れ味がある。私はブラホビッチのパンチが一発でも当たれば、それでクラークが失速するのではないかという気がする。

 よってノックアウトによりブラホビッチ予想。


Middleweight Jonathan Wilson vs. Oskar Piechota
 ジョニーブラボーことウィルソンは勝星のほとんどがKOであり、一見強打の持ち主のようにみえるが、蓋を開けてみると左のパンチは強烈とはいえ単発であることが多く、本格派に通用するようにはみえない。テイクダウン防御率が高いが、これは上に下にと攻めてくるオールラウンダーと闘ったことがないためで、これまで試合が殴り合いを主体とするような内容のものばかりであったからだろう。
 一方のピエコタはまちがいなく本格派である。反応がよく、カウンターがうまい。じりじりと後退しながら出鼻に左フックを合わせる。かとおもえば相手の出鼻に合わせるように大胆に踏み込んで左、あるいは右。強烈である。打撃だけでなくグラップリングも得意のようで、相手をグラウンドに引き込むように自ら倒れこんだりもする。この選手は勝ち上がってくるだろう。

 ノックアウトでピエコタ予想。


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