link

ツィッタ―始めました。
Twitter 全身凶器

2013年11月7日木曜日

UFC: Fight for the Troops 3

Middleweight Tim Kennedy vs. Rafael Natal
 開始早々はナタールの方がよかったとおもった。うまく距離をとっていたし,ケネディーがでてくればタイミングをうまくはずしていた。またケネディーが硬いようにも思われた。現役軍人の前で必勝を期待され緊張してたのかもしれない。
 そしたら初回終盤,ケネディーが踏み込んで,そこからさらに伸びるような左フック一閃。その一発であった。
 どうやら練習してきたパンチだったらしい。距離をつかんだとおもっていたナタールだったが,背後がケージで下がりきれず,ガードする間もなく,まともに頬げたにもらってしまった。
 もっと血みどろなグリーンベレーらしい試合になるかと思っていたが,なんだか意外な結末であった。


Women's Bantamweight Liz Carmouche vs. Alexis Davis
 カームーシュは体幹にちからがみなぎっており強そうに見え,一方のデイヴィスはふにゃふにゃしたパンチで体もなよなよとしていたため,これはカームーシュで決まりだろう,と思って観ていた。
 が,柔よく剛を制すといった感じというか,デイヴィスが独特のスタンスからじわじわとプレッシャーをかけ続け,膝の内側を狙った蹴りでもってコツコツとカームーシュを攻略しては,随所でパンチも当て,見事に判定を自分のものにした。
 非常に勉強になる,とても良い試合であった。


Middleweight Ronny Markes vs. Yoel Romero
 足腰がしっかりして全身バネのようなロメロが速いジャブをよく当てて,マーケスを圧倒したかたちとなった。筋肉質なパンチで,さほどにスピードが感じられないものもあったが,下半身の土台のしっかりした打撃というのは当たれば効く。
 元五輪選手だけにタックルにくるかと思ったが,相手のうごきを見切ったかんじのロメロは打撃で攻めた方が有利と悟ったのだろうか,最後までパンチ主体で攻め,またよく当て,最後はノックアウトした。見事であった。
 これまで沢山の大一番を経験してきた選手だけに大きな会場でも終始落ち着いて試合を進めていたのも印象的だった。こういう下半身のしっかりして,かつ運動神経もよく,精神も安定した選手を倒すのはなかなか容易ではなさそうだ。ロメロの参入でミドル級がますます面白くなってきた。
 

Lightweight Jorge Masvidal vs. Rustam Khabilov
 前回のスープレクス三連発の印象がつよかったために私は不動のラスタム・カービロフ予想であったが,マスヴィダルもとても良い選手であった。とても内容の良い試合となった。ファイト・オブ・ザ・ナイトをとった試合である。
 序盤からカービロフが右のオーバーハンドをよく当てており,これは早い段階でいいのが当たって決着がつくかなと思って観ていたが,マスヴィダルは相手の強いパンチを恐れず前へ前へとプレッシャーをかけ続け,またパンチもよく見えてきて,試合は面白くなっていった。
 マスヴィダルは打撃に対して勇敢だったが,相手にバックを取られたときのスープレクスを恐れてのあわてぶりは印象が悪かく,やや残念であったかもしれない。判定で得点差がついたのはそういう部分があったからかもしれない。
 最終回にカービノフが見せた後ろ回し蹴りで勝負が決定的になった感じであった。あれはあてずっぽうの蹴りでなく,体を回転させた後で当てんとする標的をしっかり見さだめて狙って蹴っていた。しかしその後のラッシュでカービロフが疲弊してフラフラになってしまったのがやや残念であり今度の課題かと。
 

Lightweight Colton Smith vs. Michael Chiesa
 組めば体格で勝るキエサがやはりつよい。
 ケージ際でもつれたところからキエサが体をあずけつつ強引な小手投げをみせ,スミスは受身をとれずに脳天から着地。それが効いてしまったようだ。
 その後すかさずスリーパーに極めたキエサが安定した強さをみせた。
 対照的な両者の見ごたえある試合だった。

Preliminary card
Lightweight James Krause vs. Bobby Green
 全般的にうごきの速いグリーンが優勢であった。何度か金的に蹴りが入ってしまいそれで中断し,最後もベルトラインへの蹴り,クラウスが低いとアピールしたけれどもキックによるダウンととられ,試合終了。
 なんともつまらない終り方であった。


Middleweight Chris Camozzi vs. Lorenz Larkin
 キックボクシングのような試合であったが,ラーキンのよくのびる右ストレート,ジャブ,伸び上がるような右のアッパーが良かった。蹴りも回転しての後ろまわしげりを下段に放ったりする。ジョン・ジョーンズのような回転しての肘なども。打撃中心だがクリエイティブで瞬発力のある好選手である。
 一方,ニック・リングに勝ったこともあるカモジは,内股への蹴りが良かった程度で,あまり特筆すべき点は見当たらなかった。

 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿