Heavyweight Junior dos Santos vs. Cain Velasquez
世界最強を決める一戦ともいえる,とても楽しみな試合。 前回はドス・サントスによる右の一発がヴェラスケスの側頭部に当たって試合を決めてしまったが,あのときはヴェラスケスは肩の手術後で明らかな練習不足であったようにみえた。肩が本調子でなければ得意のタックルも腰が引けてしまう。気持ちに迷いがあったように思えてならない。今回は違う。私はヴェラスケスが勝つだろうと思う。
ヴェラスケスの強さは,反応の速さにあると思う。5月にアントニオ・シウバのローキックに対してすばやく反応して突破口を開いたし,ブロック・レスナー戦においてもパワーに押され倒され危ないと思わせる場面があったが,一挙動で立ち上がった。全身の運動能力の高さはヴェラスケスの大きな武器のひとつだろう。またヴェラスケスといえばカーディオ,つまり心肺機能の強さである。 5Rまでペースダウンすることなく闘える。そしてレスリング力である。全米ジュニアカレッジのチャンピオン であり,全米学生ランキングでもトップ5の実力である。グラウンドでパウンドやエルボーを当てるのが上手い。JDSを寝かせることが出来れば,ヴェラスケスががぜん有利になるにちがいない。
JDS の最大の武器は高いボクシング技術とその破壊力だろう。グラウンド技術はよくわからない。最近ブラジリアン柔術で黒帯を獲得したらしいが,それが試合に生かせるかどうか。中途半端にグラウンドに自信をもつと,それがかえって付け入られる隙になる場合もある。心肺機能がどれだけ優れているかもまた未知数でもある。JDSがテイクダウン防御が上手いことだけは確かであるが,これもヴェラスケスのような一流レスラー相手にどこまで通用するか見物である。
おそらくヴェラスケスは打撃戦に応じるとみせてテイクダウンをとりに来るであろうし,JDSは相手が出てくれば迎え撃つように前に出て強力なパンチ,とくにアッパーをあわせてくるのではないか。
当たり前すぎる予想だがそこでパンチが当たればJDS,テイクダウンが決まればヴェラスケスが勝つのではないかと思う。
また,打撃戦になった場合,大きなパンチを振ってくるJDSに対し,ヴェラスケスが下がればJDSが勝つであろうし,下がらずに中から速い真っ直ぐを出して迎い撃つことが出来ればヴェラスケスが勝つのではなかろうか。
Lightweight Joe Lauzon vs. Jim Miller
寝業師ジム・ミラーと,打撃もあるジョー・ラウゾンの対決。どちらが勝つか予想がつかないが,ラウゾンの試合は大概面白いので,格闘見物を楽しもう。
Middleweight Tim Boetsch vs. Costa Philippou
ティム・ボウチといえば岡見勇信から金星をあげた試合が記憶にある。岡見に完全に見切られレッスンつけられてるような試合であったが,終盤のワンチャンスをものにして強引にパンチを連続して当てて大逆転した。勝負強い選手であるが,技術的にはさほど特筆するものはもっていないようにみえた。
一方のフィリポーは福田力選手に判定で勝っている。
ボウチが破壊力のあるパンチを当ててくれれば面白いが,よくかみ合わなかったりすると案外つまらない試合になるのではないか。
Middleweight Yushin Okami vs. Alan Belcher
岡見勇信といえば最近の日本人格闘家の中でいちばんUFC王座に近かった選手である。速いジャブもよし,相撲も強しで,安定感のある戦い方をする,安心して観ていられる選手の一人である。ただし,前々回の試合で頭部にかなりの強打を連続して浴びた点,そして前の試合でもわりと相手のパンチをまともにもらっていた点が気になる。だいぶ目が悪くなっているのではなかろうか。
かたやアラン・ベルチャーといえば秋山成勲選手のUFCデビュー戦で大いに接戦をした選手である。撃ってよし,寝技もよしの,これもバランスのとれた選手。秋山に惜しくも敗れて以降ますます安定感を増した感じがする。これはいい試合になるにちがいない。
私はベルチャーの打撃がよく当たって判定,もしくはパウンドによるTKOで勝利するのではないかと思う。
Middleweight Chris Leben vs. Derek Brunson
ケンカ屋クリス・リーベンの登場である。相手のブランソンがどういう選手か私はよく知らないが,ストライクフォースで二敗した後,UFCに参戦してくるようだ。
数々の名勝負をしてきたクリス・リーベン,今回も面白い試合にしてくれると期待している。
0 件のコメント:
コメントを投稿