予想するまでもなくテシーラだと思っていたが,ベイダーが思いのほか善戦したといえよう。それでも初回で決着がついたが。
いつもどおりどんどん前に出てプレッシャーをかけて行ったテシーラだったが,いくらタフでもさすがに上位の力のある選手が相手となると荒削りな攻めでは危険である。ベイダーのパンチが出鼻に顔面のどこかに当たって,あわやという場面があった。
そこで一気にラッシュをかけて攻めるベイダーだったが,あまりにも動きが単調すぎた。同じうごきの反復運動をすれば,当然カウンターを狙い打ちされる。逆に返り討ちにあったかんじであった。
テシーラがいくら頑丈とはいえ,ジョーンズと対戦するにはあまりに攻めが雑すぎるように思う。
前座でやっているうちなら打撃防御など雑な方が面白い試合になって客は喜ぶのだろうけど,今回の相手のように力のある選手が相手だと,一発でもパンチが当たればいくらタフとはいえ危い。
ジョーンズは他の誰よりもリーチがあり,スピードがあり,眼も良く,ケンカも上手い。テシーラが今日のような荒削りな攻撃をしていては,とてもジョーンズには敵わないのではないか。
Middleweight Yushin Okami vs. Ronaldo Souza
ワンツーでの右のオーバーハンド気味のストレート一発で決着がついた。
序盤からキックボクシングとフットワークで,明らかにソウザの方が上手だった。
岡見はジャブをだしつつ前に出るという自分のイメージどおりの動きをさせてくれる相手だと滅法強いが,相手がプレッシャーをかけてきて押され下がってしまうと,つまり自分のイメージどおりに試合が進まなくなると,とても脆いところがある。
また相手が猛攻してきたときに,岡見は頭を抱えて固まるだけであった。ああいう負け方は見ていてとても印象が悪い。
一方,ソウザは今日はとてもいい勝ち方をした。今夜のノックアウト賞はソウザがもらうべきではなかったかと思う。
Flyweight Joseph Benavidez vs. Jussier Formiga
これまた予想どおり,高いレベルの試合。
フォーミガもキレのいいパンチを相手の出鼻に合わせて放ってきていたが,ベナヴィデズは常に積極的で先手先手と攻めていた。
ベナヴィデスの攻めは常に連打であったし,連打の打ち終わりの頃にさらにもう一発,という感じでパンチを出していて,それが相手が反撃に出ようとするところにタイミングよく入っていた。
相手がぐらついたと見るや,ラッシュに出て,チャンスをすぐに勝敗に結びつけた。
勝ち方の見本のような,素晴らしい試合であった。
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