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2015年4月11日土曜日

UFC Fight Night: Gonzaga vs. Cro Cop 2 感想

Heavyweight Mirko Filipović vs. Gabriel Gonzaga
 クロコップが見事に起死回生の肘を当てて、ゴンザガを沈めた。見事な試合だった。

 対戦カードを聞いたときは、UFCで勝てなくて外へ出た40歳の選手が今更もどってきて、門番長のゴンザガに再戦したって勝てるわけがないとおもった。でも、ゴンザガとて必ずしも安定した強さをみせているわけでなく、わりと打たれ脆いところがある選手である。クロコップが勝つとすれば丁寧に速い真っ直ぐ主体にボクシングした場合であり、イッパツ大蹴りを狙ったり、組まれたりすればゴンザガに分があるだろう、とおもっていた。

 いざ蓋を開けてみると、序盤クロコップがすごく悪く見えた。前に出るわけでもなく打撃を出すわけでもなく、何がしたいのかよくわからず、ゴンザガのプレッシャーに押され気味だった。ゴンザガにフルマウントも許してしまい、肘をもらって左目のわきを大きくカットしていた。
 後の談話によると、あれは作戦だったらしい。勝負を3R以降に賭け、カーディオに懸念のあるゴンザガの疲労を待つ戦略だったと。
 序盤から終始ぐいぐい押して出て調子も良かったようにおもえたゴンザガであったが、今になっておもえば単調な攻めであったということだろう。相撲をとってケージ際にクロコップを追い詰めた際の離れ際、クロコップの左肘がゴンザガの左こめかみにジャストミートした。それが効いた。 
 勝負師のクロコップがその機を逃すはずもなく、一気に勝負をつけた。まったくもって見事な試合であった。

 近頃のUFCのヘビー級の試合レベルの低下が著しく、正直クロコップのような過去の選手がまた戻ってきて活躍されてるようじゃ困る、というような複雑な気持ちで見ていた。できればゴンザガに圧倒して勝ってもらってUFCの層の厚さをみせてもらいたい、というような気持ちで。
 でも、いざ試合が始まってみると「クロコップがんばれ、クロコップがんばれ!」とクロコップを応援してしまい、流血したときは涙が出そうになってしまった。久しぶりに熱くなれた、感動した試合だった。やはり、そういう魅力をもったスターな選手なんだろう、クロコップという格闘家は。


Light Heavyweight Jimi Manuwa vs. Jan Błachowicz
 ブラハビッチはマヌワの強打対策はしてきたみたいだが、勝つことにおいてはイマイチ決め手のない選手という印象。一方のマヌワも自身の強打頼りだけど、相手と自分の距離が合わないと何も出せずで、結局どっちの選手も二流三流どまりだな、という印象の試合であった。


Heavyweight Anthony Hamilton vs. Daniel Omielańczuk
 古代の鈍重な巨獣がモタモタじゃれあってるよな試合であり、小学校の昼休み体育館の相撲の方がはるかに観ていて面白いと感じた。
 こんな試合を放映してるようではUFCの先が思いやられる。


Women's Strawweight Aleksandra Albu vs. Izabela Badurek 
 顔も体型もスタンスもとてもうつくしいという印象のポーランドのイザベラ・バドゥレクであったが、全身から力のみなぎるようなアレクサンドラ・アルブがつよかった。
 最後はギロチン・チョークとあるが、実際はイザベラの胸部への猛烈なカニ挟みが効いてたようであった。女子のストロー級も粒がそろってきて面白くなってきた。


Lightweight Stevie Ray vs. Marcin Bandel
 スコットランドのスティービー・レイはきびきびとした動きで攻めも多彩でいい選手という印象だが、下の試合を見た直後の試合だからかもしれない。 

Featherweight Taylor Lapilus vs. Rocky Lee
 若いのに柔術しか決め手のないような選手の試合ほどつまらないものはない。かざりのパンチしか出ず、打つべき時に手が出ず、関節を逆に曲げたり首を絞めたりすることしか頭になく、攻めに広がりが感じられない。まったくつまらない試合であった。

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