久しぶりの日本でのUFC興行であるが,メインが日本選手でないのが残念である。メインどころか全体を見ても日本勢の顔ぶれがいまひとつ ,という印象がぬぐえない。日本の格闘界の高齢化と,選手層の薄さがはっきりと出てきているように感じる。
一方,今回は韓国選手の試合もいくつか用意されている。キムドンヒュン以外は無名の選手であるが,ここで根性ある試合を全世界に見せることで,今後韓国格闘陣が日本以上に注目される可能性は大いにあるわけで,皆かなり気合を入れて臨むであろう。,注目してみたい。
裏を返せば,ここのところの日本選手の試合が総じてあまり面白くないように感じる。日本人だからということで注目して観戦するが,内容をみるとどれもいまひとつでパッとしない。ここはひとつ韓国勢に負けないように根性みせて頑張ってもらいたいところである。
Light Heavyweight Wanderlei Silva vs. Brian Stann
我らがヴァンダレイがライトヘビーに昇級して,スタンと試合をする。
ヴァンダレイもスタンも,ともに日本にゆかりの深い選手である。ヴァンダレイを有名にしたのは日本のPRIDEであることは言うまでもないが,ブライアン・スタンも東京の横田基地で生まれている。
長らく死闘を続けてきたヴァンダレイの実力は明らかに下降ぎみであり,ここは円熟期を迎えつつあるスタンが有利ではなかろうか。
予想: KOでブライアン・スタン
Heavyweight Mark Hunt vs. Stefan Struve
これまた日本でおなじみ,サモアの超人マーク・ハントが,ヘビー級で急上昇中のステファン・ストルーブと対戦する。
両者ともに連勝中であり,またきわめて対照的な体形でもあり,大変興味深い試合である。
背の高いストルーブの頭部にハントのパンチが届くのか,ということもあるが,ストルーブは打撃だけでなく蹴りもあるし関節技もなかなかうまい。実力的に五分であれば引き出しの多い選手が有利であることは言うまでも無い。マーク・ハントは好きな選手だが,ここはやはり25歳という若さのストルーブの頑張りに期待したい。
予想: 関節技でストルーブ
Lightweight Takanori Gomi vs. Diego Sanchez
我らが金太郎,格闘界の京人形の五味選手による打撃の一発によるスカ勝ちに期待をしたいところであるが,サンチェスといえば総合力のある実力者であり,五味が勝つのはかなり難しいだろう。
予想: 早い回に,関節技でサンチェス
Middleweight Yushin Okami vs. Hector Lombard
日本人で一番上位にランク付けされており,いつも安定感たっぷりの試合をする岡見選手であったが,アンデウソン・シウバに完敗してから,次の試合ではティム・バウチの強烈なアッパーを何発も顔面にもらってしまい,それ以降はどうも見ていてハラハラする試合が多くなった。最近の過去二試合を見るに速いパンチがほとんど見えていないかのように,まったく反応せずにまともに顔面にもらってしまう場面が目立つ。
ロンバートといえば柔道四段で五輪にも出たことのある選手であり, また,パンチも速く,馬力もあり,かなりの強打者である。岡見にとってかなり苦しい試合になるであろう。
予想: パンチによるノックアウトでロンバート
Welterweight Dong Hyun Kim vs. Siyar Bahadurzada
韓国のキム・ドンヒュンがシアー・バハデュラザと対戦する。
バハデュラザは最近はパンチによるノックアウトが目立つが,もともとはサブミッションのうまい選手である。
ドンヒュンはパンチも速く相撲も強いバランスのとれた選手であるが,最近の何試合かを観るにやや骨細でひ弱な印象がぬぐえない。
予想: バハデュラザの打撃によるノックアウト
Middleweight Riki Fukuda vs. Brad Tavares
タヴォーレスは打撃が的確で上体もやわらかい,とてもクレバーな選手だ。
一方の福田は,練習量は多そうだが,闘い方にあまり独創性,柔軟性が感じられない。
予想: タヴォーレスが難なく判定勝ち
Bantamweight Takeya Mizugaki vs. Bryan Caraway
水垣といえばUFCで定着しつつある選手であり,今の日本人選手の中で実力者のひとりだと思うが,彼がどうしてこんな前座試合にされているのかよくわからない。
キャラウェイも実力ある選手であり,簡単には勝たせてはもらえないだろうが, 水垣としても待望の連勝したいところだろうし,私は応援したい。
予想: 水垣の判定勝ち
Bantamweight Alex Caceres vs. Kyung Ho Kang
ブルース・リロイことアレックス・カセレスと,韓国の美男子格闘家カンとの対戦。カセレスといえば,ベン・ヘンダーソンがこないだの試合でみせた大腿へのパンチは,あれはカセレスから教わったのだそうだ。ブルース・リーのジークンドーをやっているようで,実力はともかく見た目には面白いうごきをしてくれる選手である。
内容はどうなるかわからないが,見た目に個性的どうしの対戦であり,ちょっと興味がある。
Welterweight Marcelo Guimaraes vs. Hyun Gyu Lim
前座ながら両者ともになかなかの戦績である。 注目してみたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿